緑に染まって山歩き

       上の原〜南木曽岳見晴台

 




イチヨウラン

ゴヨウオウレン
●場 所 長野県南木曽町
●標高 南木曽岳見晴台 1660m 
●山行日 2022年4月28日(木)
●コース 上の原・・・見晴台・・・上の原
●多治見から
  登山口まで
多治見=土岐IC=中津川IC=R19 =上の原(登山者用駐車場)
 
※ ー鉄道 =自動車 ・・・徒歩 ⇒バス
●参加者 丹羽、白木
●コースタイム 多治見
土岐IC
中津川IC
上の原(P)
第1鉄塔
第2鉄塔
曲がり角
「南木曽岳まで60分」地点
見晴台
曲がり角
第2鉄塔
上の原(P)

6:30発
6:45
7:10
8:10頃〜8:20頃発
8:50〜8:55
9:05
10:22〜10:30
12:00
12:58〜13:13
15:24
16:24
17:05着
周辺地図はこち   コース図はこちら
地理院地図はこちら
  


 多治見から中津川まで高速を使って、
約1時間半で登山者用駐車場へ

南木曽駅のトイレをお借りしようとしたら
カーナビは、国道からぐるりと回る道を案内??
信号から真っ直ぐの方が早いのに・・・

駅から駐車場までは、何度も歩いているが
逆方向なので、一瞬迷ったら
細いくねくね道に入り込んでしまった

なんとか広い道に合流して到着

先客は無し(下山した時も無し)

カロリー源をおなかに入れてから、登山口へ

 
 ツツジの仲間:ツツジ科
途中変わった色のツツジに出会った
なんだろう??と思ったが、どうも植栽らしかった

 
 ここが登山口 8:22
民家の庭のような道を進んで行くと
太くて長いワラビがにょきにょき
帰りに貰っていこう〜っと

 
 ヤマツツジ:ツツジ科
朱色系

 
 登山届の箱
ずいぶん古びてきた

 
タチツボスミレ:スミレ科
ちょっとお疲れモード

スルガテンナンショウ:サトイモ科
マムシグサの仲間


中を覗いたら、『付属体』と呼ばれる
棒状の先端がかぎ状になっていた
このタイプは、多治見近辺に普通にある(左の画像)
   
 多治見市で撮影(2021/4/6  ↑ 長野県鳥居峠で撮影(2021/6/20
『付属体』の先端はまっすぐな棒状
 比較のため借りてきた

キランソウの仲間:シソ科
キランソウ
は、地面に張り付くようにして咲いているが
この株は立ち上がっている
タチキランソウかも?
花が横向きや下向きになっていることも
キランソウとは違っている
葉っぱにも花の周りにも毛が少ない ↓


第一鉄塔 8:50〜8:55
登山口から30分

ここまででひと汗かいた〜
この辺りにも、太くて長いワラビがにょきにょき

 
 第一鉄塔のすぐそばに道標
『南木曽岳まで185分』の文字

第二鉄塔 9:05 第一鉄塔から10分
すぐ隣にも鉄塔あり

進んで行くと、
「工事中なので迂回路を」の表示

何をしているんだろう
さっきから工事の音はしていたが・・・

『関西電力』の工事らしい
『工事期間は2024年11月20日まで』・・・と
これが迂回路

踏み固められていないので、
ふわふわの道だった

  
 木が伐採された斜面の工事現場では、
大きなクレーン車が働いていた

 
 ここが迂回路の終点で、旧道に合流
「第三鉄塔分岐」と呼んでいた所

 
 いつもの登山道を歩いて行くと、
道標『南木曽岳まで165分』の文字 9:15

この山は、「〇合目」などのような標識はゼロ

ここから主尾根を目指して登っていく

 
 登り着いた所で立ち休憩 9:26
「鹿の寝床」があった地点で、
ここから主尾根歩きになる

 
 緩いアップダウンを進んで行くが
笹が足にまとわりつき、歩きにくい ↑ ↓
 
 かろうじて登山道は分かるが
ここで膝丈くらい

上へ行くほど笹の背丈が伸びてくるので
藪漕ぎしなくてはいけない?!
以前、あまりの笹薮に負けて、途中で帰ったこともある

 
 「曲がり角」に着いた 10:22
登山口から2時間
この曲がり角の手前の急登を「第一の急登」と呼んでいる

 
 「曲がり角」傍にあった巨大樹は
倒れて朽ちていた・・・

以前は「巨大樹の森」と呼ばれるほど
巨木が多かったのに
もう何年も前から1本倒れ、2本倒れ・・・と
どんどん数が少なくなっていたが、
とうとう、「お前もか・・・」状態

1996年7月には、「巨大樹」だけを見に来た」・・・
という名古屋からのパーティーに出会ったこともあるのに

 
倒木に腰を掛けて休憩しながら、
ふと、これから進む方を見ると、なんと!笹が刈ってあった!
これは嬉しい!歩きやすい!
刈ってくださった人達に感謝!
(この辺り、刈られた笹は脇に退けてあったが
途中から、刈ったまま・置いたままの状態になるとは
思ってもみなかった)

座っていると小さな虫がぶんぶんと顔の周りに来たので
虫除けスプレーをシューッ
帽子・肩の周り・腕、裾・・・あちこちに吹き付けた

効果は大==小さな虫は来なくなった

(しかし、下山後、ダニらしい虫が
同行者のズボンの裾に付いているのを見て、ゾ〜)

   
 ギンリョウソウ:ツツジ科ギンリョウソウ属
歩いて行くと、枯葉の間から、白いものが見えた
そっと枯葉を退けると、真っ白な
ギンリョウソウだった

そっと首を仰向けにすると、(右)
中には、黄色(雄しべ)と青色(雌しべ)が見えた

1本だけでなく、
3〜4本や2〜3本がかたまっているものもあった

 
 周りは黄緑色の葉っぱ

 
 眩しいほどの黄緑色〜
つい数日前には、薄緑や白っぽい緑、
ヤマザクラの薄ピンクがあったのに
今日は皆同じ黄緑色ばかり
季節が進んだんだね

 
 「第二の急登」と名付けている登りが終わり
後ろを振り返ってパチリ

 
 巨大樹で今も残っているのは
この
トチノキくらい

以前は解説版もあったが、今回はそれも無し

 
 ウスギヨウラク:ツツジ科
この辺りの標高が好きらしい
右や左に、この花がぶら下がっていた

 
 2本の大木の間を潜り抜ける
足元には、倒れて苔が生えている巨大樹が横たわっていた

 
 黄色い表示板に 11:07
『山頂へ 2.〇km』の文字
〇には数字が入っているようだが、薄れて読み取れず 

『第二の急登』と名付けている登りには、
前半と後半があって
後半が一番厳しい
(急登は『第四』まである)

カメラを出す余裕もなく
必死で登り終え、ホッとした頃
この黄色い表示板に出会う

 
 歩きやすいたらたら道になった
腰を下ろして休みたいが、適当な場所がない・・・

 
 やむなく、凸凹のある木や、傾いた木に腰を下ろしたが
気が休まらなかった・・・

 
 空を見上げると青空〜

登山道の左側の斜面の木々の方が、成長が早いのか
新緑をまとっていたが
右側の斜面の木々は、芽吹いたばかりだった

 
 ユキザサ:ユリ科
たくさんあったが、つぼみばかり
咲いている株は一つも無し

   
 イチヨウラン:ラン科-1
「あった〜!」
思わず声が出た!
期待していた
イチヨウラン

登山道の脇に咲いていた
4人兄弟だった (左の画像)
右は、大きい株

近くにもう無いか探すと、
つぼみを付けた株が3株

笹が刈ってあったので、
もしかすると笹に埋もれて見つけられなかったか?
笹と一緒に刈られてしまったか?
心配しながら歩いていたが、まずは良かった〜
   
イチヨウラン:ラン科-2
左 横顔
右 後ろ姿

 
 古びた表示板 11:56

 
 バイカオウレンの実:キンポウゲ科-1
葉の形は5枚の葉、
バイカオウレン(ゴヨウオウレン)だった

 
 バイカオウレン(梅花黄連):ゴヨウオウレン(五葉黄連)-2
:キンポウゲ科

白い花びら(本当は萼)が残っている株もあった
黄色いマッチ棒のようなものが、花びら
真ん中の緑色の部分が、雌しべ
細い白い棒状が雄しべ

 
 道標『山頂まで60分』の文字 12:00

今日は山頂へは行かず、『見晴台』までとしているので
あと1時間で行ける(・・・と計算)

この辺りから『第三の急登』になる
所が、笹は刈ってはあるが、
登山道にそのまま残してあるので
足を出してもしっかり踏ん張れない・・・

つるっと滑るので、神経がすり減る・・・

まだ、刈ったばかりの緑緑している笹もあり
もしかして、作業が終わって、
今は小屋で休憩中かも・・・と、思った程だった

 
 バイカオウレン(梅花黄連):ゴヨウオウレン(五葉黄連)-3
花(萼)が残っている株が増えてきた
ここにも、あそこにも・・・の状態

 
 道標『山頂まで40分』の文字 12:22

あと30分頑張れば『見晴台』〜
『第四の急登』になる

 
 左手に中央アルプスが見えてきた 12:30

いつもこの辺りで見えるようになる
積雪期は、「この景色が見える所までは
登りたい」・・・の思いで頑張っている

↓ これは2019/3/15 ここまで登り
ここから引き返した 1580m地点
 
 
 ↑ 参考のため借りてきた

 
 尾根をどんどん進み
突き当たった所から左に曲がってトラバースすると
この大岩の所へ出る 12:37

その間が、急斜面・刈られた笹で足が滑る・・・で
神経を使った

ここから『第四の急登後半』になる
大岩の横をすり抜けてぐいと上がった所で・・・
 
 後ろを振り返ってパチリ

 
 ぐいぐいと登った所から、
今度は倒木と岩の間をすり抜けて下ると・・・
 
 バイカオウレン(梅花黄連):ゴヨウオウレン(五葉黄連)-4
急に花が増えてきた

 
 ショウジョウバカマ:メランチウム科-1
麓近くでは、花が終わって種ができ、
30cm以上にも茎をのばしていたが
この辺りでは、背丈10cmくらいで、ちょうど見頃

 
ショウジョウバカマ:メランチウム科-2
登山道わきにずら〜っと並んで壮観
ちょっとお疲れモードだけど・・・

 
 小屋が見えた〜 12:56

 
 蘭からの道と合流〜 12:56
蘭へ降りる道は、「登山口まで1時間40分」
上の原へは、「3時間10分」

しかし、2018/10/9の記録では、
「下山道1時間40分」では下りられなかった・・・

 
 見晴台到着〜 12:57
ぼ〜んやりして遠望は無理だった

 
 山名の書いてある大きな看板をバックに、
パチリ
元気な同行者に、「山頂まで行って来たら?」と勧めたが
往復40分を考え、「止めておきます」の返事

山頂は、以前(2018/10/9
↓ 蘭からぐるっと回った時に通過している (左の画像)
   
 見晴台の休憩広場に置いてあった大きめのベンチは
今回は、岩の上(2人が立っている岩の上)に
移動していた  (右の画像)
(参考のため借りてきた)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
15分休憩して下山開始 13:13
下りは、あの刈ったばかりの笹の上を歩くので
滑りそうで気が重い・・・
気を付けなくっちゃ!

 
 ゴヨウオウレンとショウジョウバカマと
イワカガミが同居

イワカガミ
は、花無し・つぼみ無し・花の終わった跡も無し・・・だった

 
 ショウジョウバカマ:メランチウム科-3
紫系

 
ショウジョウバカマ:メランチウム科-4
赤系もたまにある

 
 ショウジョウバカマ:メランチウム科-5
花が咲いていたのは、見晴台付近だけだった

 
 笹を刈った後は、つんつんと尖った茎が出ているので
誠に歩きにくい
ぐらりと体が傾くこともある
たらたらな所はまだいいが、
急な下りとなると、ずるずるっと滑りそうで
足を踏ん張らなければいけないので、膝がつかれる・・・

 
 やっと道標『頂上まで40分』地点へ 13:47
見晴台から約30分でここまで降りられた

まだまだ気の抜けない下りが
何度となく待っている

 
 アカヤシオ:ツツジ科-1
登りに見た
アカヤシオはどこ?
・・・と探しながら下って行った
上の方はもっときれいに咲いているから・・・と思って
カメラに収めてなかった
しかし、上の方には、
アカヤシオのピンク色はなかった

 
アカヤシオ:ツツジ科-2
足元と、
アカヤシオ探しの両方に気を使いながら
下っていくと、
登りに見つけた所以外にも
咲いていることが分かった

標高が同じ辺りに固まっていた

 
 オオカメノキ(ムシカリ):レンプクソウ科
アカヤシオ
が咲く同じ標高の所に
咲いたばかりの花があった

 
 道標『山頂まで60分』地点 14:08
見晴台から、約55分
この辺りから、笹が脇に退けてあったので、
歩きやすくなった

 イチヨウラン:ラン科
確かこの辺に咲いていたよね・・・と思いながら
左右を探しながら歩いていくと
行きには見つけられなかった新しい株に出会った

1株のみ
周りを探したが、無し・・・

 
 ミヤマシキミ:ミカン科
雌雄異株なので、これは雄花・雄株

 
 太い倒木に腰を下ろして休憩
周りは、緑の海
風も冷たくて気持ちが良い〜

 
 キノコの仲間 調べ中
鮮やかな黄色いキノコ
枯葉の中から顔を出していた

さあ、これから一番急な『第二の急登の下り』の始まり〜
1歩1歩、足と腕に力を入れ、
とにかく転ばない、足を踏み外さない・・・の一念

 
 
 ウスギヨウラク:ツツジ科
また会えたね!
縁がピンクがかった花もあった

 
 カナクギノキかな?:クスノキ科
今回、この花は少なかった・・・

 
「最後の巨大樹」の所へ下りた〜
もうすぐ曲がり角

 
この岩の下りが『第二の急登の後半』

 
 曲がり角に着いた 15:24
ここから下って下って下って、上の原に着く

疲れた足に、『第一の急登』の下りは厳しい・・・

 
 『上の原まで55分』の文字 15:53

 
 太い倒木に座って最後の休憩 16:04
気持ちはしっかりしていても、
足は正直
何でもない所で滑ったり、つまづいたりしないよう
神経を集中させた

『鹿の寝床』を知らずに通り過ぎてしまった・・・

 
 道標『上の原まで30分』の文字 16:19

 
 工事中の場所に着いた 16:23
第二鉄塔はもうすぐ

 
 ちょうど仕事が終わったようで
作業服の男性二人とバッタリ

草刈りをしてくださったのは、彼らかな?と思い
尋ねた所、
「この辺りはしましたが、上の方は違います」の返事

彼らも歩いて下山
モノレールもできるらしいが、
作業が終わるころにしかできないとか

ヘリコプターのエンジン音は、作業のためだったらしい
ずっと聞こえていた

 
 伐採された登山道と、
山の斜面を振り返ってパチリ

ここから第一鉄塔までは10分程

さあ、ワラビ採りの準備〜
歩きながら採りながら・・・
 
 登山口に到着〜 17:00着
お疲れ様〜

 
 駐車場に17:05着
「環境整備協力金」として1人200円入れてきた

本当に大変なお仕事です!
有難うございました!


 *************************

   私の記念の一枚 〈白木さんより〉 
 
 ギンリョウソウ
強引に上を向かせて… まるで目玉の親父

 
 立派!

 
 新緑が美しい

 
 大岩の横を、こんな感じで抜けます

 
 ショウジョウバカマロード

 
 山道も埋まるほどの笹
しかし、道はちゃんとあります

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
     【感想
    *長い道のりでした。が、ピストンだったので、帰り道は先々の様子もよくわかっていて、
     安心感がありました。
    *山頂までは行かなかったのですが、山頂往復していたら、鉄塔と登山口での蕨取りができなかったかも…
     そう考えると、行かずで良かった…
     よく肥えた蕨で、美味しくいただきました。
     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    *************    
  ● 行動時間 約8時間45分
● 歩いた距離  ジオグラフィカ=9.4km
         ヘルスケア=19.7km(?? 何故にこんなに数字が違う??)
● 歩数 約2万9000歩
    *************

   [【最近の無雪期の南木曽岳の様子】            
  2019/5/2
2018/10/9

2018/5/12
2017/5/21
2016/4/30
2015/5/9 
2014/5/17

尾越バス停〜南木曽駅
蘭登山口〜周回
尾越バス停〜南木曽駅
尾越バス停〜南木曽駅
尾越バス停〜南木曽駅
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尾越バス停〜南木曽駅


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